質量(重み)は重要だという話
高校時代の友人と久しぶりに会った。
初めて知ったのだけど、その友人は、
インターネットショッピングを利用したことがないそうだ。
決してインターネットに疎いわけではない。意図的に使っていないのだ。おそらく便利さよりもリアルさを追求しているのだと思う。
本でも服でもなんでも、自分の足でお店に行って、見て触って、買って、重みを感じながら家まで持って帰り、使うなり読むなりするのが良いそうだ。
確かに、ネットショッピングではリアルな購入体験まではついてこない。記憶に残りにくかったり、思い入れを持たないかもしれない。
その友人は電子書籍も使っていない。
本は重みや手触りやかすかな香りを感じながら読むのがいいのだろう。これに関しては私も同意である。
友人の話を聞いてなんでもかんでもネットショッピングで買っている自分が少し寂しい人間のように感じた。
人とできるだけ関わりたくないから使っている側面も確かにある。友人はその関わりも大切にしているのかな。
質量とか重みとかを考えていると、カラオケ屋さんで飲むビールのことを思い出した。
全てがそうとは限らないが、カラオケ屋さんででてくるコップは大抵プラスチック製だ。
盛り上がりすぎて割れるのを防ぐためかもしれない。
あのプラスチックのコップで生ビールを飲むととてつもない違和感に襲われるのである。
いつも飲んでいるジョッキと重さが全く違うからだ。生ビールを飲むこととジョッキの重さが自分の感覚の中でリンクしているからこそ、プラスチックのコップで飲むビールは何か物足りなく感じる。
そんなことを考えながら。
おやすみなさい。